模試活用法~鉄は熱いうちに打て~
2026/09/11
みなさんこんにちは。個別指導塾NorthCREA代表の野崎です。
9月以降になると、高3生・高卒生を中心に、模試を受ける機会が増えていきます。
学校で受ける模試、予備校の模試、大学別模試、共通テスト型の模試など、受験が近づくにつれて、さまざまな模試が続いていきます。
模試を受けたあと、
「思ったより点数が取れなかった」
「判定が悪くて落ち込んだ」
「逆に今回はよかったから少し安心した」
「復習しないといけないと思っているけど、後回しになっている」
このように感じたことがある人も多いと思います。
もちろん、点数や判定は気になります。
志望校判定が出ると、どうしてもそこに目がいきます。
しかし、模試は受けて終わりではありません。
むしろ、本当に大切なのは、模試を受けた後の行動です。
模試は、自分の現在地を知り、これから何を勉強すべきかを見つけるためのものです。
点数に一喜一憂するだけで終わってしまうと、せっかく受けた模試の価値が半分以下になってしまいます。
今回は、「模試活用法~鉄は熱いうちに打て~」というテーマで、模試を受ける意味と、復習のタイミング、返却されたデータの見方についてお伝えします。
① 模試をなぜ受けるのか
まず考えてほしいのは、模試をなぜ受けるのかということです。
模試は、ただ点数や偏差値を出すためだけに受けるものではありません。
もちろん、今の学力を数字で確認することも大切です。
しかし、それ以上に大切なのは、自分の課題を見つけることです。
普段の勉強では、「できているつもり」になっていることがあります。
授業では理解できた。
問題集では解けた。
解説を読めばわかった。
一度やった問題ならできる。
でも、模試では、初めて見る問題を限られた時間の中で解かなければいけません。
そのため、本当に身についているかどうかがはっきり出ます。
たとえば、
- 時間が足りなかった
- 公式は覚えていたのに使えなかった
- 英文の内容は何となく読めたのに、選択肢で迷った
- 計算ミスが多かった
- 知識問題で抜けがあった
- 解き方はわかっていたのに、最後までたどり着けなかった
こうしたことは、模試を受けることで見えてきます。
つまり模試は、「今の自分に足りないもの」を教えてくれる機会です。
点数が高かったか低かったかだけで判断するのではなく、「どこで失点したのか」「なぜ解けなかったのか」を確認することが大切です。
また、模試は本番の練習でもあります。
入試本番では、緊張した状態で、時間制限の中、初めて見る問題に向き合うことになります。
普段の勉強ではできていても、本番の空気の中では思うように力を出せないこともあります。
だからこそ、模試を通して、
- 時間配分
- 問題を解く順番
- わからない問題を飛ばす判断
- 休み時間の過ごし方
- 集中力の保ち方
こうしたことも練習しておく必要があります。
模試は、点数を見て落ち込むためのものではありません。
自分の弱点を見つけ、本番に向けて修正するためのものです。
そう考えると、模試の結果が悪かったときも、意味があります。
むしろ、本番前に課題が見つかったことは、成績を伸ばすチャンスです。
模試を受ける目的は、「今の自分を知ること」と「次にやるべきことを見つけること」。
まずはこの意識を持って、模試に向き合いましょう。
② 復習はいつすべきなのか
模試で最も大切なのは、受けた後の復習です。
そして、復習にはタイミングがあります。
結論から言うと、模試の復習は、できれば当日または翌日に行いましょう。
遅くても3日以内には取り組むことが大切です。
なぜなら、時間が経つほど、試験中に考えていたことを忘れてしまうからです。
「この問題はどこで迷ったのか」
「なぜこの選択肢を選んだのか」
「時間が足りなかったのか、知識が足りなかったのか」
「解き方は思いついていたのか」
こうしたことは、模試を受けた直後なら覚えています。
しかし、1週間、2週間と経ってしまうと、問題を見ても当時の感覚を思い出しにくくなります。
まさに、「鉄は熱いうちに打て」です。
模試を受けた直後は、疲れていると思います。
長時間集中したあとに、すぐ復習するのは大変です。
そのため、当日に全部を完璧に復習しようとしなくても大丈夫です。
まずは、軽く見直すだけでも構いません。
たとえば当日は、
- 自己採点をする
- 明らかにわからなかった問題に印をつける
- 時間が足りなかった大問を確認する
- 解説を見て、すぐ理解できる問題だけ確認する
このくらいでも十分意味があります。
そして翌日以降に、もう少し丁寧に復習していきます。
復習するときは、ただ解説を読むだけで終わらせないことが大切です。
特に確認してほしいのは、「なぜ間違えたのか」です。
間違いには、いくつか種類があります。
- 知識が足りなかった
- 公式や解法を覚えていなかった
- 問題文の読み間違い
- 計算ミス
- 時間不足
- 解き方はわかっていたが、途中で止まった
- 選択肢の判断で迷った
同じ「間違い」でも、原因によって次にやるべきことは変わります。
知識不足なら、覚え直す必要があります。
計算ミスなら、途中式の書き方や見直しの仕方を改善する必要があります。
時間不足なら、解く順番や時間配分を考え直す必要があります。
ただ「間違えたから解き直す」だけではなく、「次に同じ失点をしないために何をするか」まで考えましょう。
また、すべての問題を同じ重さで復習する必要はありません。
今の自分にとって重要な問題から優先して復習しましょう。
たとえば、基本問題や標準問題で落としたものは優先度が高いです。
一方で、今の段階では難しすぎる問題に長時間かけすぎる必要はありません。
模試の復習は、量よりも質が大切です。
復習を通して、「次の勉強につながる状態」にすることが目的です。
模試を受けたら、当日または翌日、遅くても3日以内。
このタイミングを逃さずに、できるところから復習していきましょう。
③ 結果に一喜一憂せず、返却されたデータのどこを見るべきか
模試の結果が返ってくると、どうしても最初に点数や偏差値、志望校判定を見てしまいます。
「A判定だった」
「E判定だった」
「偏差値が上がった」
「前より下がった」
もちろん、これらの数字を見ることも大切です。
今の自分の位置を知る材料になるからです。
しかし、模試の結果で本当に見てほしいのは、判定だけではありません。
特に注目してほしいのは、次のようなデータです。
- 教科ごとの得点
- 分野別の正答率
- 大問ごとの得点
- 自分が落とした問題の正答率
- 時間配分がうまくいったか
- 目標点との差
たとえば、同じ英語の点数でも、長文で取れていないのか、文法で落としているのか、リスニングで差がついているのかによって、次にやるべき勉強は変わります。
数学でも、全体の点数だけを見るのではなく、どの単元で失点しているのかを見ることが大切です。
確率なのか、数列なのか、微積分なのか、図形なのか。
分野ごとに見ることで、優先して復習すべき内容が見えてきます。
また、「自分が間違えた問題の正答率」も重要です。
多くの人が正解している問題を自分が落としている場合、その問題は優先して復習する必要があります。
基本問題や標準問題を落としている可能性があるからです。
反対に、正答率がとても低い難問を落とした場合は、今すぐ完璧にできなくてもよいこともあります。
もちろん志望校によっては難問対策も必要ですが、まずは取るべき問題をしっかり取れるようにすることが大切です。
受験で大切なのは、満点を取ることではありません。
合格に必要な点数を取ることです。
そのためには、「落としてはいけない問題」を見極める必要があります。
模試のデータは、その判断材料になります。
志望校判定についても、一回の結果だけで決めつけないようにしましょう。
良い判定が出たからといって、油断してよいわけではありません。
悪い判定が出たからといって、すぐにあきらめる必要もありません。
大切なのは、判定を見て終わるのではなく、
「あと何点必要なのか」
「どの教科で伸ばせるのか」
「どの分野を優先すべきなのか」
「次の模試までに何を改善するのか」
ここまで考えることです。
模試の結果は、合否を決めるものではありません。
これからの勉強を良くするための材料です。
結果に一喜一憂する気持ちは自然なことです。
でも、そこで止まらずに、返却されたデータを使って次の行動を決めていきましょう。
まとめ
9月以降、高3生・高卒生にとって模試はとても大切な機会になります。
ただし、模試は受けるだけでは意味が半分です。
受けた後にどう活用するかで、成績の伸び方は大きく変わります。
今回お伝えしたポイントは、次の3つです。
- 模試は、今の自分を知り、次にやるべきことを見つけるために受ける
- 復習は当日または翌日、遅くても3日以内に行う
- 結果に一喜一憂せず、分野別・大問別・正答率などのデータを見る
模試の点数や判定は、たしかに気になります。
でも、それだけを見て落ち込んだり安心したりして終わってしまうのは、とてももったいないことです。
大切なのは、模試を「次につなげる」ことです。
どこで失点したのか。
なぜ間違えたのか。
次に同じ失点をしないために何をするのか。
ここまで考えて初めて、模試は本当の意味で力になります。
鉄は熱いうちに打て。
模試を受けた直後の記憶が新しいうちに、復習を始めましょう。
NorthCREAでも、模試の結果を見ながら、「どの教科を優先するか」「どの単元を復習するか」「次の模試までに何をするか」を一緒に確認していきます。
模試は、今の実力を決めつけるものではありません。
これから伸びるための地図です。
点数や判定に振り回されすぎず、模試を上手に活用して、秋以降の学習につなげていきましょう。
というわけで、また明日~!


